過活動膀胱について
過活動膀胱は以下のような症状がある疾患です。
- 急にトイレに行きたくなり我慢できない:尿意切迫感
- トイレが近い:頻尿 夜間に何回もトイレに起きる:夜間頻尿
- トイレまで我慢できずに漏れてしまうことがある:切迫性尿失禁
我が国では、これらの症状で悩んでいる方は治療を受けている方の10倍いると推定されます。原因は膀胱の排尿筋が過剰に活動する事です。脳血管障害やパーキンソン病など神経に障害がある場合や前立腺肥大症、骨盤底筋障害、加齢などによる場合に生じますが、原因不明のこともあります。
診断
問診と過活動膀胱症状質問票(OABSS)に答えていただき、検尿・腹部超音波検査を行います。排尿日誌をつけていただくこともあります。さらに尿流測定、パッドテスト、膀胱内圧測定などを検査する場合もあります。
治療
薬物療法が一般的で、膀胱の過度の収縮を抑える抗コリン薬を内服します。前立腺肥大症により過活動膀胱の症状が出ている場合は、アルファ1ブロッカーを使用したり、これと抗コリン薬を併用したりします。また日常の生活指導、膀胱訓練、骨盤底筋体操などでも症状の軽減が期待できます。