診療紹介

過活動膀胱について

過活動膀胱は以下のような症状がある疾患です。

  1. 急にトイレに行きたくなり我慢できない:尿意切迫感
  2. トイレが近い:頻尿 夜間に何回もトイレに起きる:夜間頻尿
  3. トイレまで我慢できずに漏れてしまうことがある:切迫性尿失禁

我が国では、これらの症状で悩んでいる方は治療を受けている方の10倍いると推定されます。原因は膀胱の排尿筋が過剰に活動する事です。脳血管障害やパーキンソン病など神経に障害がある場合や前立腺肥大症、骨盤底筋障害、加齢などによる場合に生じますが、原因不明のこともあります。


診断

問診と過活動膀胱症状質問票(OABSS)に答えていただき、検尿・腹部超音波検査を行います。排尿日誌をつけていただくこともあります。さらに尿流測定、パッドテスト、膀胱内圧測定などを検査する場合もあります。

 

治療

薬物療法が一般的で、膀胱の過度の収縮を抑える抗コリン薬を内服します。前立腺肥大症により過活動膀胱の症状が出ている場合は、アルファ1ブロッカーを使用したり、これと抗コリン薬を併用したりします。また日常の生活指導、膀胱訓練、骨盤底筋体操などでも症状の軽減が期待できます。